back絵本menu

  • 親愛なる読者のみなさまへ(工藤ノリコより)

    親愛なる読者のみなさまへ(工藤ノリコより)
    いいね!24件
    Loading...

    親愛なる読者のみなさまへ

     

    読み物『ノラネコぐんだんと海の果ての怪物』が発売になりました。
    文章の多い本に初めて挑戦する子どものみなさんが、楽しく最後まで読み通せるようにと、私なりの工夫を凝らして作りました。

     

    小さい皆さんが読み進む助けになるようにと、挿絵はたくさん入れましたが、「まず文章だけでお話の世界に行ってみる」練習になるようにと、対応する絵は文章より後に出て来るようにしてあります。(一部、そうではないページもあります)

     

    絵も、空の澄み渡る青さ、海の輝く深さ、闇のあやしい暗さ、そういった無限の自然の色彩を、私のえがく限定的な絵の具の表現を超えて、ちびっ子読者ひとりひとりの心の目で、もっと無限に深く感じ取ってもらえるようにと考え、白と黒の、光と影だけの表現を選びました。
    じっさいに目で見ることのできる、私の塗ったカラーの絵よりも、ちびっ子読者の心の目で見る景色のほうが、どれだけ深く美しい世界であることでしょうか。

     

    そのためにこのお話は挿絵がまったく無しでも情景がわかるようにして書いてあります。(読んで聞かせてもらうときにも風景がみえるように)
    これまでの絵本シリーズとは異なり、「絵と文章が補完しあっている本」ではなく、あくまでも「文章だけで成立するお話」に、ちびっ子のみんなが途中でくじけないようにと挿絵を入れている、という本です。
    文章だけの本を読む「練習」になる本を目指して作りました。

     

    私の愛読する本でも、『海底二万海里』のように、白黒の、光と影の世界だからこそ、無限に豊かに、風景が心に浮かんでくるものが数多くあります。その自身の読書体験をちびっ子の皆さんにも見せたいと願いました。

     

    とくにこれまでの絵本シリーズを読んでくれて、ノラネコたちを心の友だちにしてくれているちびっ子の皆さんには、文章だけでじゅうぶんに、お話の世界に旅することができるだろうと思っています。作者として私は、自分の言葉で思いを表現できない年齢のちびっ子読者たちを、いつでも心から信頼しています。

     

    またこの本は、文字の大きさや行の間隔なども、はじめて文章の多い本に挑戦する小さい皆さんが読みやすいように、コドモエ編集長の森さんが工夫してデザインして下さいました。ちびっ子のみなさんは美しいもの、気持ちのよい秩序のあるものを好ましく思うと私は考えていますが、それをすべて実現してくれるのが森さんのデザインです。(コドモエ付録のプールバッグや折りたたみバッグなどほぼすべてのノラネコグッズをデザインしているのが森編集長です)
    この本が小さい皆さんにとって気持ちよく、読みやすく仕上がっているのは、森さんのデザインの力です。本当にどうもありがとうございます。

     

    小さいみなさんに楽しく読んでいただけたら幸いです。

     

    工藤ノリコ

    18.05.03

    コメントback

    コメントを残す

 
 

URLをコピーしてください

閉じる

URLをコピーしてください

閉じる